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ボードリヤール、この名前を聞いたことはありますか?
たぶん、彼の名前をご存知だったら、この頁に辿り着いていないことでしょう。
ジャン・ボードリヤールはフランスの思想家で、世界的に著名な社会学者として知れ渡っています。
ただ彼が、9/11のテロを、まるで予言するかのような文章を書いて、1970年の著作に発表したことから、社会の負の側面を的確に分析できる人物として、そのことばかりに注目が行き過ぎてしまって、社会の変遷、特に消費についてのすばらしい分析が、世間に広まっていません。
現代の消費がなぜ始まり、起こっているのかを、本当の意味で理解しないまま、社会の表面現象を解析するだけの経済学が横行し、多くの団体、組織が、消費に対する確固たる戦略を持たず、迷走を繰り返しているというのが、現代経済の実態ではないでしょうか。
確かに、彼の著作には抽象的な表現が多く、それを読み取るのに大変骨が折れることも原因でしょう。だとしても、読む価値に溢れる著作です。
それでは、社会や人の変遷を辿りながら、消費について解説します。
消費のターニングポイントは、16世紀に起こった宗教改革です。そのとき、経済学も始まりました。
それ以前にも消費はあったという声が発せられるかもしれませんが、それ以前のほとんどの消費は、衣食住を充足する自然欲求的消費です。
その後、記号化する消費へと移り変わったのです。
なぜ変わったのかと言えば、宗教改革によって共同体が崩壊し、個人がバラバラになったからです。下記の図をご覧ください。
共同体に属していることによって、個人としての自由度は狭く、共同体の中にそれぞれの位置が固定化されており、無駄な消費は起こりえません。
ですが、共同体から各自が外れることによって、自らの欲求による、自由な意志による消費が始まったのです。これによって消費が記号化し、主客逆転による消費が起こるとともに、人々は心の拠り所を失い、精神の不安定さから、鬱やストレスなどに悩む社会へ変遷していきました。
消費の記号化については、「消費社会と現代人の生活−分析ツールとしてのボードリヤール」がわかりやすくてお勧めです。
ボードリヤールの消費を紐解く単語を拾い上げていくと、以下のようになります。
使用価値、記号価値、パノプリ、モデル、コード、ルシクラージュ、豊かさ、シミュラークル、シミュレーション、など。
それぞれの詳細な用語解説や意味合いは、ボードリヤールの著書、関連書を読んでご理解していただくとして、そのベースを紹介しておきます。
彼は、ソシュール言語学とマルクス主義を利用しつつ、モノが差異の記号化として消費される現代消費社会の分析的な考察を行い、その後、文化人類学者モースの交換=贈与論を手がかりに象徴交換の現状、オリジナルやコピーの対立を超えるシミュレーションを論じました。(「ボードリヤールという生きかた」より)
先程書いたように、現代社会では、衣食住の基本欲求(生きるための欲求)以外の消費が拡大し、主流になっています。
特に、現代の消費を捉えるうえで重要なのは、記号的価値によって起こる消費、主体と客体の逆転現象から起こる消費などが加速していることです。
記号的価値とは、ブランドのように、単なる衣服ではなく、他者との差別化のために身に付ける消費のことです。
また、主体と客体の逆転現象とは、例えば家長が座る椅子が、封建制や社会形態から加味されていた使用価値を、制度崩壊と共に消滅させ、単なる椅子になり、その椅子でしか座りたくない人が現れると、主体は逆転し、椅子が主体になり、使用者が客体になる現象です。
主客逆転現象については、ペットフード会社の戦略を例に取り上げて説明します。
それは、ペットを飼う人が増えれば、必然的に消費量が増えることに着目して行われました。特に、一戸建て以外の飼い主、高層化した住居に住む人に注目し、住環境に関わらずペットを飼える法律や環境を整備、充実させ、ペットを飼うことの効能を説いて、飼い主を増やし、売上げを増加させました。
確かに、ペットを飼える住環境は重要なのですが、特に注目する点は、少子化や子供たちが巣立った後、戻って来てくれない、寂しさを抱えた高齢者です。彼らが増加しているからこそ起こった消費でもあります。
それをボードリヤール的に分析すると、こう理解できます。
ペットへの思い入れがあり過ぎる飼い主は、ペットとの主従関係、主体と客体の立場を逆転させてしまったのです。
従であるべきペットが主になり、その消費に、客体と化した飼い主は、お金を費やし続けているのです。ペットが主体になり、すべての中心に変わったのです。
これは、孫を可愛がる祖父母の行動と同じです。
< 2へ続く >